【2026年版】年金制度まとめ(後編)|遺族年金・免除・納付猶予・追納をやさしく解説

年金

「家族が亡くなったら、どんな年金を受け取れる?」

「国民年金の保険料を払えないときは、どうすればいい?」

年金には、老後の生活だけでなく、家族が亡くなったときや、保険料の支払いが難しいときに生活を守る制度もあります。

おじ「免除・猶予・学生特例・追納……似た名前で、脳内の名札が迷子ですな」

ねこ「“今を守る制度”と“あとで埋める制度”に分ければ見やすいですぞ🐾」

この記事では、遺族年金・国民年金保険料の免除と納付猶予・学生納付特例・追納を、初心者さん向けにまとめます。


📌この記事でわかること

✅ 遺族基礎年金と遺族厚生年金の違い
✅ 国民年金の免除・納付猶予・学生納付特例の違い
✅ 未納のままにするリスク
✅ 免除などを過去にさかのぼって申請できる期間
✅ 追納できる期間と、検討するときの考え方


✅先に結論|払えないときも未納のまま放置しない

年金の「守り」は、次のように分けると分かりやすくなります。

家族が亡くなった
→ 遺族基礎年金・遺族厚生年金を確認

国民年金保険料を払うのが難しい
→ 免除・納付猶予を申請

学生で保険料を払うのが難しい
→ 学生納付特例を申請

あとから家計に余裕ができた
→ 10年以内の追納を検討

いちばん避けたいのは、払えないまま何も手続きせず、未納にすることです。

免除や猶予が認められた期間は受給資格期間に数えられ、一定の要件を満たせば障害基礎年金や遺族基礎年金にもつながります。


🏢困ったときの相談先

相談先は、制度によって少し異なります。

遺族年金
→ 年金事務所・街角の年金相談センター
※遺族基礎年金は、市区町村の国民年金窓口でも相談できます。共済組合の期間がある人は、該当する共済窓口にも確認しましょう。

免除・納付猶予・学生納付特例
→ 市区町村の国民年金窓口・年金事務所・マイナポータル

追納
→ 年金事務所

制度名が分からないときは、

「国民年金の支払いが難しいので、使える制度を確認したいです」

と伝えれば大丈夫です。


🕊遺族年金|家族が亡くなったときの生活を支える

遺族年金は、国民年金や厚生年金に加入していた人などが亡くなったとき、一定の条件を満たす遺族が受け取れる年金です。

主に、次の2種類があります。

遺族基礎年金:主に「子のいる配偶者」または「子」が対象
遺族厚生年金:亡くなった人が厚生年金に加入していた場合などに、配偶者・子などが対象

自動的に振り込まれる制度ではないため、請求手続きが必要です。

請求が遅れると、原則として5年以上前の年金は受け取れないことがあります。該当する可能性があれば、早めに相談しましょう。

👪遺族基礎年金|子のいる家庭が中心

遺族基礎年金を受け取れるのは、亡くなった人に生計を維持されていた、次の遺族です。

子のいる配偶者

ここでいう子は、原則として18歳になった年度の3月31日までです。1級・2級の障害がある場合は20歳未満までで、原則として未婚であることが条件です。

💰2026年度の遺族基礎年金額

子のいる配偶者が受け取る場合、2026年度の年額は、84万7,300円+子の加算額です。

✅ 1人目・2人目の子:各年24万3,800円
✅ 3人目以降の子:各年8万1,300円

子が1人いる配偶者なら、合計は年109万1,100円です。

※昭和31年4月1日以前生まれの人は、基準額が年84万4,900円です。

亡くなった人の保険料納付状況などにも条件があるため、該当しそうなときは年金事務所などで確認しましょう。

🏢遺族厚生年金|厚生年金に加入していた人の遺族向け

遺族厚生年金は、厚生年金に加入中または加入していた人が亡くなったとき、主に生計を維持されていた配偶者や子などが対象になります。

年金額は、原則として亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3をもとに計算します。

子のいない配偶者でも対象になる場合がありますが、年齢・続柄・加入期間などで条件や受給期間が変わります。

子の条件も満たす場合は、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れることがあります。


🧾国民年金の免除・納付猶予|払えないときの守り

2026年度の国民年金保険料は、月1万7,920円です。

収入の減少や失業などで支払いが難しいときは、未納にせず、免除や納付猶予を申請できないか確認しましょう。

🛡️保険料免除|将来の年金額にも一部反映

免除は、本人・配偶者・世帯主の前年所得などが一定以下の場合や、失業した場合などに利用できる制度です。

免除には4種類あり、2026年度の支払額と将来の年金への反映割合は次のとおりです。

全額免除:支払い0円/年金額は全額納付の2分の1
4分の3免除:月4,480円を納付/年金額は8分の5
半額免除:月8,960円を納付/年金額は8分の6
4分の1免除:月1万3,440円を納付/年金額は8分の7

一部免除が認められても、残りの保険料を払わないと、その期間は未納扱いになります。

⏸️納付猶予|今は払わず、受給資格を守る

納付猶予は、20歳以上50歳未満で、本人と配偶者の前年所得などが一定以下の人が対象です。

世帯主の所得は審査対象になりません。

承認された期間は、年金を受け取るために必要な受給資格期間には数えられます。ただし、追納しない限り老齢基礎年金額には反映されません

⚠️未納との違い

一方、未納のままにすると、将来の老齢基礎年金が減るだけでなく、納付要件を満たせず、障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れない場合があります。

事故や病気が起きたあとで過去分を申請しても、納付要件に含まれないことがあるため、支払いが難しくなった時点で早めに申請することが大切です。

🗓️いつまでさかのぼって申請できる?

免除・納付猶予は、原則として申請時点から2年1か月前までさかのぼって申請できます。

ただし、申請が遅れるほど申請できる期間は短くなります。過去へ戻れるからと寝かせず、早めに相談しましょう。


🎓学生納付特例|学生は専用の制度を使う

学生は、通常の免除・納付猶予ではなく、学生納付特例を利用します。

本人の前年所得が一定以下であれば、在学中の国民年金保険料の支払いを猶予してもらえる制度です。世帯主の所得は問われません。

承認された期間は、

✅ 老齢基礎年金の受給資格期間に数えられる
✅ 一定の要件を満たせば障害基礎年金・遺族基礎年金につながる
✅ 追納しなければ老齢基礎年金額には反映されない

という扱いです。

学生納付特例の年度は4月から翌年3月までで、原則として年度ごとに申請が必要です。過去分は、免除・納付猶予と同じく2年1か月前まで申請できます。


🧩追納|免除・猶予期間をあとから埋める

追納は、免除・納付猶予・学生納付特例が認められた期間の保険料を、あとから納める制度です。

追納すると、その期間について将来受け取る老齢基礎年金を満額に近づけられます。

📌追納の基本ルール

✅ 追納できるのは、原則として過去10年以内
✅ 原則として古い期間の保険料から納める
✅ 承認を受けた翌年度から数えて3年度目以降は、加算額が上乗せされる
✅ 年金事務所へ申し込み、届いた納付書で支払う

追納は、家計に余裕があるなら検討したい制度ですが、生活費を削ってまで急ぐ必要はありません。

💰追納すると何年くらいで元が取れる?

2026年度の保険料と老齢基礎年金額を使い、税金などを考えず単純計算すると、追納した分を年金で回収する目安は次のようになります。

納付猶予・学生納付特例:約10年
全額免除:約20年

全額免除の期間は、追納しなくても年金額に2分の1が反映されるため、追納によって増える部分が納付猶予より少なく、回収まで長くなります。

実際の追納額、加算額、税金、受給開始年齢によって結果は変わります。生活防衛資金を確保したうえで、年金事務所で増える年金額を確認してから判断しましょう。


📝今日やることリスト|まずは1つでOK

✅ 家族が亡くなったら、加入していた年金の種類を確認する
✅ 保険料を払うのが難しければ、市区町村か年金事務所へ相談する
✅ 学生なら学生納付特例を確認する
✅ 免除・猶予期間がある人は、ねんきんネットで期間を見る
✅ 追納するなら、生活費を残して無理のない範囲で検討する

最初は、未納の月や免除・猶予の期間がないか確認するだけでも大丈夫ですぞ。


❓年金制度まとめ(後編)|よくある質問5つ

Q1.遺族年金は誰がもらえますか?

A.亡くなった人に生計を維持されていた家族が、一定の条件を満たすと受け取れます。

遺族基礎年金は主に「子のいる配偶者」または「子」が対象です。遺族厚生年金は、続柄や年齢などで対象者が変わります。

加入状況や家族構成によって異なるため、年金事務所などで確認しましょう。

Q2.国民年金が払えないとどうなりますか?

A.未納のままにすると、将来の老齢基礎年金が減ったり、受給資格に影響したりします。

障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れない場合もあるため、免除や納付猶予を申請できないか確認しましょう。

Q3.免除・猶予すると、障害年金や遺族年金はどうなりますか?

A.承認された期間は未納とは異なり、障害基礎年金や遺族基礎年金の保険料納付要件を確認するときに算入されます。

ほかの条件も満たせば、これらの年金を受け取れます。

ただし、申請が遅れた場合や、一部免除の残りを納めていない場合は注意が必要です。

Q4.免除・猶予はいつまでさかのぼって申請できますか?

A.原則として、申請時点から2年1か月前までです。

申請が遅れると障害基礎年金や遺族基礎年金を受け取れない場合があるため、早めに相談しましょう。

Q5.年金の追納はしたほうがいいですか?

A.家計に余裕があるなら検討です。免除・猶予などの期間は、原則10年以内なら追納できます。

受給開始から回収できる目安は、単純計算で納付猶予が約10年、全額免除が約20年です。

3年度目以降は加算額が上乗せされるため、生活費を削らず、早めに検討しましょう。


✅まとめ|制度を使って「未納」を避けよう

年金には、老後のためだけでなく、家族が亡くなったときや、保険料を払えないときの守りがあります。

✅ 家族が亡くなったときは、遺族年金を確認
✅ 支払いが難しいときは、免除・納付猶予を申請
✅ 学生は、学生納付特例を申請
✅ 余裕ができたら、10年以内の追納を検討

大切なのは、払えないときに未納のまま放置しないことです。

おじ「払えないなら終了ではなく、使える守りがあるんですな」

ねこ「早めに相談すれば、将来の年金と万一の保障を守りやすくなりますぞ🐾」

まずは、ねんきん定期便やねんきんネットで、自分の記録を確認してみましょう。


📚年金の基本と、受取額を増やす制度はこちら

国民年金と厚生年金の違いや、付加年金・繰下げ受給・加給年金については、関連記事の「年金制度まとめ(前編)|国民年金・厚生年金と増やせる3つの制度」で解説しています。


またね ノシノシ

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📌本記事は、2026年8月15日時点の公式情報をもとに作成しています。
年金額、保険料、対象条件、申請方法などは、年度や個人の加入状況によって異なる場合があります。手続き前に、日本年金機構・市区町村の国民年金窓口・年金事務所などで最新情報をご確認ください。


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